ワインという言葉はとてもシンプルだけど、ワインそのものは全然シンプルではない。そもそもワインの種類すら知らない人がいて、それでは話にならないよな。
ワインを売る前に最低限覚えておきたい種類と製造法を紹介するぞ。ワインの素晴らしさが、よりわかってくるはずだ。
目次
ワインといえば! 〔赤ワイン〕
ワインと聞いて真っ先に思い浮かぶのは、赤ワインだろう。王道中の王道で、高く買い取ってもらえる大半はこの赤ワインだ。
ワインのことを知りたい人はもちろんだが、ワインを高く売る方法を知りたい人も、この赤ワインに関する知識を無視することはできない。
参考までに、このような赤ワインが高く売れるぞ。
赤ワインの種類や銘柄
ワインにあまり詳しくない人でも、耳にすることがある種類や銘柄はあるはずだ。それらのほとんどは赤ワインだと思って間違いないだろう。
赤ワインには色の濃いブドウが使用される。
- カベルネ・ソーヴィニヨン
- マルベック
- ガメイ
- ルロー
- ピノ・ノワール
- シラー
- グルナッシュ
など、挙げていけばキリがなく、その数は数十種類も存在している。
カベルネ・ソーヴィニヨンの割合の多い赤ワインには「レ・パゴド・ド・コス」や「シャトー・ラネッサン」などがある。
超がつくほど高級な赤ワインである「ロマネ・コンティ」はピノ・ノワールが使われている。他の品種を混ぜることなく作られているため、高く、そして純粋なブドウの味を楽しむことができる点が特徴だ。
日本人にも馴染みのある「ボジョレー・ヌーヴォー」はガメイが多く使われている赤ワインである。
赤ワインの製法
赤ワインの製造は、ブドウの栽培と収穫から始まる。ブドウ以外の原料は原則使わないため、ここでワインの味が決まると言っても過言ではない。
収穫したブドウは軸の部分がまず取り除かれる。このとき取り除かれるのは軸の部分だけという点が、赤ワインの最大の特徴だ。つまり、皮や種はそのまま破砕機によって砕かれるのである。
砕かれ果汁がしっかりと溢れ出たブドウを発酵させる工程へと移る。ブドウの持つ糖分が発酵を促し、徐々にアルコール度数を高めていく。
発酵が一通り終わったら、それを圧縮機へと投入する。ここでやっと皮や種など、水分以外のものが取り除かれるわけだ。
圧縮されたワインは樽やタンクに入れられ熟成されるが、この過程でワインの味わいや舌触りを邪魔する澱が出てくるため、それを取り除く作業も行う。
期間は商品によって異なるが、しっかりと熟成されたワインは瓶に詰められて出荷されていく。
これが、赤ワインの基本的な製造方法となる。
赤ワインと同じくらい有名! 〔白ワイン〕
赤ワインと並んで知られているのが白ワインだ。白ワインの種類や製造方法も見ていこう。参考までに、このような白ワインが高く売れるぞ。
白ワインの種類や銘柄
ここでも、白ワインに用いられるブドウの品種をまずは見ていきたい。
- シャルドネ
- ソーヴィニヨン・ブラン
- リースリング
- ピノ・グリ
- ピノ・ブラン
- 甲州
白ワインの原料で最も有名なのはシャルドネだ。ブルゴーニュ地方の非常に有名なワインである「シャブリ」は、シャルドネのみを使って作られている。
リースリングには「マルセル・ダイス」など自然派の白ワインなどがある。
「セプドール ピノ・グリ」や「ジェイ カルフォルニア ピノ・グリ」はピノ・グリを100%の白ワインだ。
日本の品種である甲州で作られた白ワインには、「いろ 甲州」や「グレイス 甲州」などがあり、世界でも知られる存在となってきている。
白ワインの製法
白ワインの製造方法は、赤ワインとさほど変わらない。変わるのは使われる品種と、発酵までの行程だ。
赤ワインはブドウを粉砕し軸を取り除いた後に発酵作業へと入り、その後に皮や種が取り除かれる圧搾の工程へと向かう。
一方白ワインは、ブドウを粉砕し軸を取り除いた後、発酵前に皮や種を取り除く圧搾作業へと突入する。
最初に渋みなどを生み出す皮や種を排除してしまうのだ。
これにより白ワインはスッキリとした味わいとなり、また、色も透明度の高いものとなる。
その後は赤ワインとほぼ同じ工程を踏む。つまり、発酵後に樽やタンクへと詰め熟成を行い、必要に応じて澱を取り除いた上で濾過され瓶に詰められる。赤ワインと比べると熟成期間が短めである点も白ワインの特徴だろう。
発泡性のワインと言えば! 〔シャンパン〕
シュワシュワとした炭酸が特徴のシャンパンだが、これも歴としたワインだ。日本人が非常に好きなワインである。
シャンパンの種類や銘柄
シャンパンには、赤ワインに使われる品種と白ワインに使われる品種の両方のブドウが使用される。
- ピノ・ノワール
- ピノ・ムニエ
- シャルドネ
以上の3つが主な品種だ。シャンパンの銘柄で有名なのが「ドン・ペリニヨン」だ。「クリュッグ」も世界に名の知られた銘柄であり、「サロン」は非常に希少なワインで価格も決して安くはない。
シャンパンの製法
シャンパンは他のワインと同様に、ブドウの栽培と収穫から、その製造が始まる。
選び抜かれたブドウは圧搾機にかけられ、皮など渋みの原因となるものが取り除かれる。その後発酵が行われ、樽やタンクなどで熟成されるのだが、ここまでは白ワインとほぼ同じ工程を踏む。
その後瓶詰めされるのだが、この際にシャンパン酵母とショ糖が加えられる。シャンパンの炭酸ガスは瓶の中で二次発酵が行われることで発生するものなのだ。
そのまま瓶内で熟成が行われ、時々瓶を動かしながら発酵を促す作業も行う。澱は当然出てくるので、それを取り除き、さらにリキュールなどを加え甘さを調整する。
こうして出来上がるのが、日本人の大好きなシャンパンだ。
アルコール度数の高いワインといえば! 〔シェリー〕
日本人にはまだあまり馴染みのない「シェリー」というワインがある。他のワインとの違いは、アルコール度数だ。
シェリーは白ワインのひとつだが、アルコール度数は20度を超えるものもあり、通常の白ワインとは全く異なる。
引用:https://mebius0214.com/sheri-shu/
シェリーの種類
シェリーは白ワインのため、使われるブドウは白ブドウである。パロミノ種やペドロ・ヒメネス種やモスカテル種と呼ばれるものが使われている。
シェリーは、使われるブドウや製法などによりいくつかの種類に分類することができる。この点は、赤ワインや白ワインなどとは異なる点だろう。
例えば、辛口にはフィノやマンサニージャやアモンティリャードと呼ばれる種類があり、全て辛口ではあるものの、香りや味わいに違いが出てくる。
他にも、オロロソやパロ・コルタドという辛口シェリーが存在している。
極甘口には、ペドロ・ヒメネスとモスカテルがある。アルコール度数はいずれも15度を超えるが、とにかく甘い。
辛口と極甘口を混ぜ合わせた甘口シェリーがあるが、これはさらに何を混ぜたかによって複数の種類に細分化される。
シェリーの製法
シェリーは、栽培・収穫されたブドウの果汁を絞り出し、それをタンクで発酵させるという、白ワインを作るのとほぼ同じ工程で、まずは作られ始める。
通常のワイン作りと異なるのは、ここでアルコールを加えることだ。これを「酒精強化」と呼び、この作業によってアルコール度数を高めるのである。
さらに熟成され、瓶に詰められたシェリーは出荷されていく。これが辛口のシェリーの製法だ。
極甘口のシェリーは、ブドウを天日干しにし、糖度を高めてから製造へと入る。発酵させて間も無く酒精強化を行うため、糖度が保たれたまま発酵と熟成が行われていく。結果的に、非常に甘いシェリーが出来上がるわけだ。
スパイスを配合して作られるワイン 〔ヴェルモット〕
ヴェルモットとは、白ワインをベースとし、そこにスパイスや香草などを加えることにより、通常のワインでは感じられない豊かな味わいと刺激的な風味を楽しむことができるワインだ。
引用:https://winefolly.com/review/what-is-vermouth/
ヴェルモットの種類
イタリア発祥で、甘い口当たりが特徴のスイート・ベルモットがある。白ワインがベースとなっているとは思えないほどの濃い色をしているものが多く、ハーブが非常に強調してくるヴェルモットである。
一方で、フランスで人気となっているのがドライ・ヴェルモットだ。これを使用して作られたカクテルであるマティーニは聞いたことがあるかもしれない。
スイート・ヴェルモットと異なり、こちらは透明度が高い。甘さがないため辛口に分類され、ブランデーの香りを楽しむことができる。
ヴェルモットの製法
スイート・ヴェルモットは、白ワインにハーブを加えて作っていく。ハーブにはニガヨモギなどが使われ、スパイスも加えられる。
色付けはカラメルで行われるので、非常に濃い色をしており、独特の香りを放っているのも特徴だ。
ドライ・ヴェルモットもほぼ同様にハーブやスパイスを加えることで作られている。特徴的なのは、ブランデーを加える点だ。特に着色はしていない。
どちらも決まった製法はなく、ハーブやスパイスを投入するタイミングや、どんなものを加えて作られるのかは公表していないメーカーが多い。